腸内環境を整える断食の方法は具体的にどういったものがあるのか?
2018年02月17日 18時21分
■CR法(カロリー制限法)……食事の分量を2割から3割削減するアプローチです。
断食という言葉を聞くと、一切の食事をしないというイメージがあります。けれども、腸内環境を整えるならば、完全に食事をしなくても大丈夫。
日常の食事量を少し削減すればいいのです。簡単に言えば、カロリーを制限するタイプの断食です。動物を使った実験では寿命が1.5倍になった報告もあります。それ以外にも、糖尿病の改善・認知症の抑制のデータもあります。
まずは、食事量を減らして、身体が脂質や糖の不足を認識します。そうすると「サーチュイン」遺伝子が活発になります。「サーチュイン」はミトコンドリアを元気にしてくれる役割があります。さまざまな面で健康にしてくれます。
ミトコンドリアとは何か、簡単に説明しておきましょう。生き物の細胞内に存在する器官がミトコンドリアです。食事から摂取した栄養素と呼吸することで取り入れた酸素でエネルギーを作り出します。老化や健康と大きく関連している物質です。
■IF法(間歇的絶食法・かんけつてきぜっしょくほう)……短時間だけ絶食するアプローチです。
水分以外の一切の食事を断ちます。CR法(カロリー制限法)と比べると、ハイリスクハイリターンが特徴です。
最近流行っているプチ断食の大部分は、こちらの方法です。適切な方法でしなければ危険です。インスリンや成長ホルモンの分泌が抑制されますからたんぱく質が不足します。するとオートファジー(古い細胞を分解して新しい物をつくりだす)機能が働き出します。これによって健康面でメリットがあります。